はじめに
今年の巨人は71勝70敗2分の4位、2年連続Bクラスでフィニッシュ。
原辰徳監督が1年の任期を残して退任、阿部慎之助新監督が誕生しました。
"2年連続Bクラス"。ここだけを切り取って「歴史的低迷」と銘打ちアンチさん大興奮間違いなしのクソ記事を週刊誌が連発する季節になりました。
しかし僕は今年に関してはよくやったと思っています。転換期を迎え将来を見据えながらも最後までAクラスを狙える位置にいたんですから。さすが巨人だなと思います。
...なんて書いたけど大城バントと中盤までのマシンガンを思い出したらやっぱ苛ついてきたな、うん。
まぁ、そんなこんなで今年も残すはドラフトです。
今年1年の巨人を振り返りつつドラフト戦略予想を勝手にやっていきます。ちょい長いですが最後までお付き合い下されば幸いです。
投手
〜優秀な先発陣、1にも2にも課題はお前さん達〜
投壊に泣いたイメージが強い今年の巨人、しかしその実情は
・QS率50%以上の投手は6人
・奪三振率7.00以上が4人
・しかも菅野以外は全員20代
とリーグ上位の先発陣でした。グリフィンにメンデスという性格が正反対の両外国人に支えられたのも事実ですが戸郷はエース、伊織は一本立ち、赤星も最終盤はエース級の内容と明るい状態で終わる事が出来ました。
なので1にも2にもリリーフ陣、お前さん達の上積みが来季の最重要課題でしょう。防御率3.83はこの打低時代において断トツの最下位。病み上がりの中川が1番信頼度が高く、大勢は怪我で来季以降に不安が残る状況です。幸いにも全体的に奪三振率は高いため潜在能力の高さはある意味証明は出来ています。何かのきっかけで飛躍的に伸びてもおかしくはないんですが...物事はそう上手くいきませんよね
〜ドラフト戦略〜
当然、投手が最大の補強ポイントに変わりはありません。しかし前述の通り投手陣の若返りには成功しつつあります。やや不安になってきましたが、堀田井上山田といった有望株は揃っています。
横川代木直江と今季一軍で爪痕を残した投手や2軍で好成績の京本松井らも無視出来ません。育成1年目ながら最速156kmの田村もいますね。
これら20台前半の投手が多く編成面を踏まえると、最重要ポイントだが投手ドラフトを必ずしもする必要は無いと考えます。
野手
〜お家芸と若返りを両立〜
OPS.700以上が6人もおり、チーム本塁打数も12球団No.1とお家芸の一発攻勢は今年も健在でした。ここ一番で打てないのも健在でしたけどね...
秋広は3年目ながら二桁本塁打を放ち一時期は3番を担う活躍。門脇は12球団の新人では最多の安打数を記録し後半戦首位打者を争うまでに。最終盤は長年言われ続けた坂本勇人の3塁コンバートを実現させてしまいました。中山は湯浅の大怪我もあって一軍帯同を余儀なくされ、打席数をあまり与えられなかったのが残念。それでも身体は年々出来つつあり着実に伸びてきてはいると思います。
2軍では黄金ルーキー浅野が7本塁打、OPSも700以上と期待通りの内容で1軍でも初本塁打を始め爪痕はきっちり残しました。来年開幕1番でも驚きはありません。ドラ2の萩尾も及第点でしょうが、やはり好不調の激しさと三振率(1軍)の高さは想定通りで、まだプロの選手になりきれてないと感じます。2年目の岡田はチーム最多の12本塁打でOPS.868の好成績を残してます。
〜ドラフト戦略〜
投手同様に野手も若返りに成功しつつあります。入団3年目以内の打席数は2021年の1打席から1043打席にまで伸びています。高卒ドラフトや主力の高齢化など様々な要因があるので2年前の数字にアレコレ言いたくはありませんが、当時は凄く閉塞感を感じました。
野手補強ポイントをいくつか挙げるなら
・捕手
・大砲系内野手
・左の外野手
この3点でしょうか。
捕手は大城が正捕手としてようやく規定打席に到達しましたが、既に30歳とのんびり出来ない年齢。しかし2軍では山瀬がOPS.750以上と打撃での存在感は増しておりプロスペクトと言っても過言ではありません。他にも3軍で存在感を見せている選手もおり、今年に関しては捕手を上位で指名する必要はないかなと思います。
大砲系内野手は廣岡の放出もあり菊田しかいない現状です。その菊田も今年はようやく1軍デヒューを果たしましたが、守備がいつまで経っても伸びないのがもどかしいです。大砲系内野手は上位で指名する必要性はあるでしょう。
左の外野手は松原がおかしくなった影響でベテランを除くと代走屋重信と2軍では好成績も1軍では2年間で打率.150に満たない岡田のみという現状。秋広が来季どこを守るかによってまた変わってきますがこれは流石に厳しい。FAや現役ドラフトを含め、左の外野手は重要な補強ポイントです。
補強ポイントと近年の指名傾向
ここまで挙げた補強ポイントを順位付けると...
1.投手(ただし若返りに成功しつつある)
2.大砲系内野手
3.左の外野手
4.捕手
こうなりますね。
次に近年の上位指名傾向を見ていくと...
・ドラ1はその年No.1クラスに特攻(奥川佐藤隅田浅野)
・ドラ1は投打交互入札中(根尾奥川佐藤隅田浅野)
・外れ1位はリリーフ系多めで独自路線(宮川平内大勢)
・高身長ポテンシャル重視、実績軽視気味(堀田大勢田中)
・解禁年に急浮上した選手(捲上型)を高評価(堀田大勢田中)
・東都の選手多め(平内赤星田中)
・変即気味フォームが性癖(平内大勢山田)
・野手は打力型重視、守備軽視気味?(中山浅野萩尾)
こんな感じでしょうか。一応上位と書きましたが下位も基本的にこんな感じでミーハードラフトはしない傾向にありますね。他にはサイドを好んでます
上位指名の願望と予想
最初に僕の願望を2つ挙げると
1.大豊作世代の投手を上位で2人確保したい
→散々投手ドラフトはする必要ないと言ってきましたが、やはりこれだけの投手大豊作年ですから上位で2人は確保したいなというのが私の考えです。
2.野手のスター候補がもう1人欲しい
→欲張りですがもう1人野手のスター候補が欲しいんです。そして今年に関してそれが該当するのは度会隆輝(ENEOS)しかいません。本職は内野手ですが基本的には外野手での出場がメイン。左の外野手で一定の長打もあると補強ポイントにかなり合致した存在と言えます。
で、筆者の願望版上位指名です
1位 度会隆輝
2位 上田大河
3位 木村仁
→2位は全ての完成度の高い上田大河(大阪商業大)。阪神ファンなのもいいね。残ってない可能性もあるが...
→3位の木村仁(九州共立大)は独特で豪快なフォームから切れ味鋭いフォークで三振を量産するリリーバー候補。好き
まぁ...冷静に考えて3人とも読売との縁はないと思います()
次に一応ちゃんとした予想です
1位 大学生投手
2位 内野手
3位 投手
→1位は細野晴希(東洋大)でか西館勇陽(中大)のどちらかになりそう。評価の高い方にそのまま特攻するでしょうね。最速158km左腕でスペックは頭1つ抜けてる細野、身長など含めた総合力No.1の西館です。外れ1位は古謝樹(桐蔭横浜大)などになりそうだが似たタイプの山田龍聖が苦しんでいる現状をどう見るか。
→2位は取り敢えず野手になるんじゃないかと。高校生から大学生問わず長距離砲を狙うのかなと。内野手じゃないですが長距離砲なら武田陸玖(山形中央)が1番好きです(ミーハー)
→3位は大学生投手を勧めたいがそれはスカウトと他球団次第なので読めませんね。結局ドラフトって1位や2位ぐらいしか読めませんから(丸投げ)ただ、高校生投手は下位から育成でそれなりに獲るんじゃないかなと思ってます。
終わりに
今の巨人は黄金期に向けていいムーブをかましています。それだけに今年のドラフトはめちゃくちゃ大事です(大事じゃないドラフトなんてないが)
特にこういった"豊作ドラフト"で失敗するとその後の数年が暗黒確定になってしまうのは過去の歴史が証明しています...頼むぞ巨人軍!!いざ行け巨人軍!!